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肝臓の機能
肝臓の主な機能には、栄養分の分解と合成、栄養分の貯蔵、有害物の解毒、胆汁の産生などがあります。「肝腎かなめ」という言葉があるように、肝臓は食物を体に役立つ形にかえたり、有害物質を解毒するといった重要な役割を受け持っています。
肝臓の位置と組織
肝臓は人体の中で最も大きい臓器で、上腹部と横隔膜(おうかくまく)の下に位置し、重さは体重の約1/50であり、1.0〜2.5kgです。肝臓は、右葉と左葉にわかれており、右葉のほうが大きく、左葉のほうが小さいが、ひとつのものとして機能しています。肝臓の最小単位は、肝小葉という組織が集まってできています。
肝臓は肝動脈という動脈と、門脈という静脈系の2つの血管により栄養を受けており、これは、他の臓器には見られない肝臓の特徴であり、このことを「肝臓の二重支配」と呼びます。肝臓の血流は、肝静脈から肝外へと流れ、肝動脈は、大動脈から分岐した腹腔動脈の枝である総肝動脈が固有肝動脈となり右肝動脈と左肝動脈へと分かれて肝内へ入ります。肝動脈と門脈の肝臓への血流は、肝動脈によるものが全体の約20%、門脈によるものが約80%といわれ、静脈系である門脈からの血流の方が多くなっています。
また、肝臓は再生能力が強く、損傷があっても症状に現れにくいため、自覚症状が出た時には非常に悪化していることもあり、「沈黙の臓器」と呼ばれています。
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肝臓がんと肝炎
肝臓がんとは、肝臓にできる悪性腫瘍のことで、肝細胞がん、胆管細胞がん、肝芽腫などがあります。肝臓がんのおよそ90%が肝細胞がんといわれています。慢性肝炎が進行すると、肝硬変を招き、肝臓がんに進むことがありますが、肝臓がんのおよそ90%を占める肝細胞がんの内、その約80%がC型肝炎、約20%がB型肝炎が原因で発症しています。
肝炎とは、肝細胞の中に肝炎ウイルスが増殖し、体内の免疫機構がウイルスを攻撃することにより炎症を起こすことをいいます。肝炎には、急激に炎症を起こす「急性肝炎」と、いつのまにか炎症がはじまり、その状態が続く「慢性肝炎」があります。肝炎を起こす原因としては、ウイルスやアルコール、薬等がありますが、アルコールが直接的な原因となる肝炎はほとんどなく、日本人の肝炎の約80%が肝炎ウイルスが原因といわれています。
肝炎ウイルスの感染の原因は、「A型肝炎ウイルス」は経口感染、「B型肝炎ウイルス」と「C型肝炎ウイルス」は血液を介して感染します。「D型肝炎ウイルス」は単独では発症しないで、「B型肝炎ウイルス」と同時に感染するか、B型肝炎キャリアに感染するが、日本人ではほとんど感染者はいません。
肝臓がんは、最初に肝臓内の組織に発生する「原発性肝がん」と肝臓以外の場所に発生した「がん」が肝臓に転移する「転移性肝がん」に分けられます。「原発性肝がん」は「HCC」とも呼ばれ、「転移性肝がん」は「メタ」「肝メタ」とも呼ばれます。原発性肝がんのうち、約85〜90%は肝細胞がん(ヘパトーマ)が占めるといわれ、データによっては、95%が肝細胞がんであるというものもあるようです。
近年、日本人に肝臓がんが増えている要因は肝炎ウイルスの感染者の増加が主な要因といえますが、肝炎ウイルスの内、B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルス、特にC型肝炎ウイルスに感染した人が肝臓がんになりやすいといわれ、肝臓がんを発症した患者の内、これらのウイルスに感染している人は実に90%近くに達しているようです。
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肝臓がんの治療
肝臓がんの治療には外科的肝切除、エタノール注入療法(PEIT)、ラジオ波焼灼療法(RF)、肝動脈塞栓術(TAE)などがあります。肝臓がんの治療の洗濯は、個々の病態に応じて治療法が決められます。また、これらの治療法のいずれにも適さない場合には、肝動脈内の局所または、静脈から全身に抗がん剤を投与する化学療法が行われる場合があります。
化学療法を行う場合には、ポートと呼ばれる薬剤注入タンクからカテーテルを介して抗がん剤を注入する、リザーバーと呼ばれる治療法が行われることもあります。化学療法は外科的肝切除などの後に予防的な処置として行われることもあります。
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